2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧
この世に何も残さないで今にも消えてしまいそうな顔をしていつか私を置いていってしまう 欲しいものを手に入れて、やりたいことをやりつくして、さよならしてしまう いつだって暗闇を見ていた まぶしすぎる光が痛いから夜の中をいつも歩いて、ある日奥深くま…
食いたい 食いたい 浮世には罪深い食べ物が溢れている 今一番食いたいのはパスタ というかスパゲッティという雰囲気を醸し出したものがいい 具体的には懐かしさとややこってりしたB級っぽさを必要としている ちょっとお子様っぽい味を求めている ナポリタン…
夜も深まった頃、ごった返していた街が静まりかえっているのに、私達はだらだらと眠りにつかずにいた そんななか、なんだか不安になる話をする 昔こんなことがあったとか、よく覚えていないけどあの時のあれはなんだったんだろうとか、実はあれって訳ありら…
ゆとりがあって小さな幸せに気づける暮らしをしている人なんて今の浮世じゃほんのひと握りだろう スピード感のある生活ももちろん悪くはない でも忙殺はされたくない 緩急のバランスがとれた生き方ができる人なんてきっともっとすくない すんんんごく贅沢な…
こんなにもおいしいのに おいしいのに…! アレを入れ忘れた ばなな そう、ばなな ホットケーキにバナナを入れると、熱が入ったバナナがとろっとして、洋酒を入れたような熟れた甘みが生地まで行き渡って、、 それはもう それはもううまい アレを入れ忘れるこ…
おやつはいつも黄昏時だった 伸びた影があとを引いて薄暗い中でビスケットをかじる バターの味は焦げてしまいそうなほどの橙色 あんな鮮烈な色はあっけなく姿を消して 安堵するような物足りないような まだ気だるさに甘ったれたい気持ちを残したまま見たくな…
黄昏時 別に晴れていなくても夕日を感じる 心が明かりを呼んでいるのか 朝日とも似た炉の中が燃えるような強い光 朝日は強く意識を未来へとつなぐ 夕日は少し過去や歪んだ世界に引きずり込むような深さがある カーテンの隙間から漏れ出す光が感情を連れて行…