浮世みならひ

まっさら新米の心。恩師は冷ごはん。

自転車みならひ

 

自宅から交通機関を使っても小一時間ほどかかる、知人所有のガレージに

かなり長いこと自転車を放置させて頂いていた

 

たぶん空気が抜けていると思うが・・

その知人は生活の基盤が他の市なため

車で運んでもらえないか頼むのも空気入れを借りることも難しい

 

また自転車に乗りたいなぁ

でも、どうやって運べばいいだろう

 

自転車修理をやっているホームセンターは現地より徒歩30分

 

学生時代から購入~メンテナンスまで家族任せで慣れていないから

修理に行く勇気がない

 

わざわざ30分かけて車体を押して行って

万が一ぼったくりにでも合ったらどうしよう

なんて起きるはずもない妄想が頭をよぎる

正直いまさら取りに行くこと自体が恐縮で

更にせっかく自転車と再会した時、虫がついていたらどうしよう というのも怖い

 

しかしこのままでは、自転車は私に見捨てられ(二度目の)冬を越すことになる

あと数日で結構な雪が降るらしい、その前に・・・行かなくちゃ!

 

itaki にとっては一大決心

さあ 自転車に会いに行こう

 

 

歩いて乗り物移動して、ふたたび歩いて だんだん現場へと近づく

あぁ・・・ドキドキする

 

そして ついに自転車とご対面

ガラガラガラ(シャッター)

あったー!!!

久しぶり!

 

意外にも虫などは付いていない様子だ

よかった・・・

軽く被った埃を拭き取る

(今まで迎えに来れなくてごめん)

 

次は点検

ここでタイヤを損傷させたら、まじで高くつくに違いないから、慎重に慎重に移動

 

おや・・・本当に徒歩30分?

なんか意外と近いじゃん

 

無事到着し、ホームセンターのおじさんにおそるおそる声をかける

「あの・・・パンクしているかは分からないんですけど空気が抜けてしまっていて」

そこから色々相談をして

パンクかどうか見るだけで修理代として料金が発生することが分かり

まずは無料のセルフ空気入れをすることに

 

どうやってやるんだろう・・・

他のお方の見よう見まねで、チャレンジ

プシュプシュプシュ

あれ?全然空気入らないや やっぱりパンク?

 

「あの、修理のほうでお願いしようかとー」

 

するとおじさん、真剣な眼差しでタイヤを見はじめ・・・

「これはバルブが緩んでいるだけだと思いますよ」と言って

あっという間にブシューっと機械で、空気を入れてくれた

 

「本当は空気入れだけっていうのはやっていないんですけどね」

 

えっ じゃ、itaki を見かねて(呆れて)やってくれたのだろうか?

ぼったくりなんていう妄想をしていてごめんなさい

職人気質ながら、親切だったおじさんへ

 

感謝

 

そこから数年ぶりに自転車で清々しい風にふかれて穏やかに帰宅することができた

 

事を重大に考えすぎてしまう、僕の悪い癖

 

またね

 

itaki